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薄給の写字生が理不尽な仕打ちの末に世を去った夜、その無念は言葉を持たぬ小さな竜となって氷の都を彷徨いはじめる。役人の外套を剥ぎ続けた竜が最後に望んだのは、己を切り捨てた男へ向ける、ただ一度のまなざしだけだった。