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遠島の罪人を運ぶ渡し舟を、代々曳いてきた老竜がいた。裁く力を持ちながら誰の罪も裁かず、ただ聞き届けるだけの渡し守。二百文に満ち足りて微笑む罪人を乗せた夜、竜は初めて沈黙をわずかに破る――赦しでも断罪でもない何かを映す、内省的な人情譚。